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ポーの一族「ユニコーン」Vol.3 ~ 60代の作者が描くバンパネラ

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    JUGEMテーマ:少女漫画全般

     

    昨日発売の月刊フラワーズ5月号より、萩尾望都の「ポーの一族 ユニコーン」、連載が再開しました。

     

     


    月刊flowers(フラワーズ) 2019年 05 月号 [雑誌]

     

     

    以下、ネタバレ有です。

     

    前回のVol.2までは、エドガーとアランがロビン・カーを迎えに行く前年の話でしたが、今回のVol.3は、「エディス」の前年にあたる1975年6月、バラの盛りのロンドンから始まります。

    まだお話は佳境に入らず、伏線張りの段階ですが、どうやらこの作品は、近代から現代を舞台にして、ポーの一族及びポーの村の成り立ちを描いていくのではないかと思われます。

     

    バラの花咲くロンドンで、エドガーはクロエと、アランは"バリー"と再会します。

    "デイモン"、"ミューズ"等、沢山の偽名を名乗る黒髪の若者は、イギリスでは"バリー・ツイスト"と名乗っているようですが、これも偽名だと思われます。中世にローマから渡ってきた大老ポーの一行の中の1人だったとなると、本名が英語名というのは考え難いので。

     

     


    萩尾望都先生デビュー50周年記念『ポーの一族』×Noritake コラボ特製プレートA<薔薇>

     

     

    今回は主にクロエから、ポーの村の成り立ちが語られますが、その中で"バリー"の最愛の兄、フォンティーンについて語られます。

    ポーの村のキーパーソンですが、私はこのエピソードを読んで、萩尾望都の70年代の作品「みつくにの娘」「温室」それぞれのラストを思い出しました。

     

    総てを喰らう怪物に成り果てたかと思われたクロエですが、ポーの村を追放された後、なかなか上手に世渡りしながら、静かに淡々と生きているようです。

     

    昔萩尾望都が、

     

    「よくファンから『こういうキャラクターは嫌いだ』という手紙を貰うけど、自分が淡白な性格だから、どうしても作品の登場人物達の性格も淡白なものになってしまう。

    それで女の子を描くと、『とにかくこんな女は嫌い』というファンレターが山ほど来る。

    それで仕方なく男の子を主人公にしている。」

     

    というようなことを対談等で言っていましたが、あのクロエが賢く淡々と生きている様子には、正直私も面食らいました。

     

     


    萩尾望都先生デビュー50周年記念『ポーの一族』×Noritake コラボ特製プレートB<スズラン>
     

     

    クロエは中世の生まれで、疫病で死にかけていたところを老ハンナに仲間に入れられたようですが、その当時、彼女はまだ30代だったようです。

    中世というと、出産は命がけで、生活の中の労働総てが重労働だった時代です。老化も早く寿命も短かった。

    外見からすると、クロエは中年か初老か、といった印象です。中世では、それが当たり前だったでしょう。

     

    しかし、時代が進むと、人間は重労働をしなくて済むようになり、医療も美容もどんどん進み、若く健康な時期はどんどん長くなります。

    21世紀の今では、女性の30代40代はまだ十分に若い、と言われる程になりました。

    中世生まれの30代初老の吸血鬼は、こんな時代、何を思って生きるのでしょうか。

    おそらく人間向けのアンチエイジングでは、彼女を若返らせることは出来ないでしょう。

     

     


    永遠の少女マンガぬりえァ.檗爾琉貘

     

     

    今回は「エディス」の終わりの、燃えさかる古物商にエドガーとアランを追って"バリー"が飛び込み、柱時計と共に落ちるアランを捕まえてテレポートするエドガーを、目撃するところで終わっています。

     

    バンパネラになってからのアランは、エドガーもそうですがファルカや"バリー"といった、自分の分身のようだった兄弟や子供をなくした仲間にとって、魅かれてならない存在なようですね。


    コメント
    こんばんは!ディーキーのコメントさせて頂いたんですが、実は私は、QUEENファンでもあり萩尾望都先生のファンでもあり、ブログは、とても楽しく読ませて頂いています。大英博物館にポーの一族も案内されるようですね。1975年と言えば、QUEENの時代と重なります。萩尾先生も、ロンドン滞在されていたこともあり、今後の作品の展開が楽しみです。エドガーが、アランを助けられると信じています。
    • エンテライゼ
    • 2019/04/27 10:19 PM
    エンテライゼさん、ありがとうございます。そう言っていただけると、本当に嬉しいです!
    この数年、「ポーの一族」の連載が再開したり、クイーンが社会現象になったりと、'75年当時、10代だった頃には予想もつかないことが次々に起こっていますね!
    (キース・エマーソンの自殺も、思いもつかなかったことの一つですが)
    「ポーの一族 ユニコーン」、これからどうなっていくんでしょうね?
    何せ萩尾望都と言えば、「スターレッド」でああいう終わり方をしてみせた作家ですからねえ。
    本当に楽しみです。
    • kashka
    • 2019/04/29 11:37 AM
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